付箋がすげえことにw
すんげぇ面白かった!!!
資料的価値もありで内容盛りだくさんで1300円は安い、安すぎる!!!
案の定、アマゾンの中古価格が高くなってますがそれでも読む価値はあると思います。
レゲーマーも必見の一冊!!!!!!!!!!!
ゲームフリーク―遊びの世界標準を塗り替えるクリエイティブ集団

ポケモンを作った田尻智氏の人生の本です。
田尻智の生まれからゲームフリーク(ミニコミ/同人誌)発行~ライター時代~会社設立~クインティ制作秘話~ポケモン制作秘話…と全部書いてあります。
田尻氏はすごく頭がいい方のようで、どうしてゲーム制作の人生になってしまったのか書いてあります。
ゲーム人生じゃなかったらもっとすごいことやってたんじゃなかろーかと…

ゲームフリークはクインティとポケモン以外にもヨッシーのたまご、まじかる☆タルるートくん、なども作ってたんですね。
遊びましたよ!遊びましたとも!(おっさん発言)


ゼビウス 1000万点への解放

ゲームを語るうえで、絶対に欠かすことのできない一冊。「ゼビウス 1000万点への解放」
攻略本の歴史はここからはじまったといっても過言ではない。

というわけで田尻氏が発行した「ゲームフリーク」がミニコミ(同人誌)のなりたちがこれでもかと細かく書いてあります。
全部です!全部ですよ!!!(二度言う)
発行された「ゲームフリーク」の内容は残念ながら書いてないものの、発行した時の当時の成り立ちが細かく掲載されています。

これがどれだけすごい価値があるかというと

・当時ゲーム雑誌なんてものはなかった
・当然「攻略」「攻略本」という言葉も生まれてなかった
(この言葉はファミマが(「超実録裏話 ファミマガ 1巻&2巻」の感想は過去ログ参照)が発祥と言われていますが、なんと田尻氏はファミマガに関わっていたという経緯がこの本に書いてあってびっくりです)
・田尻氏が「ゲームフリーク」発行
・売れまくった(1万部以上)

ちなみにゼビウスを作ったのは遠藤雅伸氏(「遠藤雅伸のゲームデザイン講義実況中継」感想リンク)です。

ポケモン関連

開発に6年かかったことは有名ですがその理由がどっさりガッツリびっちり書いてあります。
くだらない言い訳なんて書いてありません。全部詳細が書いてあります。
よーするに企画は通ったけど当時の任天堂開発部が忙しすぎて手がまわってなかった&田尻氏側も他のゲームで忙しすぎたので結果的に開発が伸びた、という。

監修していた宮本茂氏の発言がすごい

「僕は『ポケットモンスター』に関しては、あまりたいしたことはしてないんですよ。
黙って見守っていたら、それが信じていた通りになってくれたので、プロデューサーとしては非常にいい仕事に関わることができたなと思っています。
もっと尻拭いさせられるケースも沢山あるので。
そういう意味では、いい仕事ほどプロデューサーはなにもしなくていい、ということですね」

桜井政博氏が企画した「ティンクル・ポポ」(現、星のカービィ)ですら完成後に「もう少し直したらよくなるよ」といってちゃぶ台返しをやらかした宮本茂氏のポケモンに対する評価がコレですよ…すごすぎる…

ポケモン一体一体に愛情こめて作られた話、ポケモンがどうして3種類で発売されたのか(これはファンの間では有名エピソードですね)、などなど盛りだくさんにかかれています。

ポケモンを作ったもう一人といえば、デザイナーの杉森健氏。
もちろんこの書籍にも氏のことは沢山載ってます。
そういえば画集がもうすぐ発売するようですよ!



スパコンをリースしようとしたら審査で落ちた話

個人的に面白かったです。
社内の空気が適当&ダラダラしすぎて「まともな会社に見えないのでリース審査に落ちた」というエピソード。
これをきっかけに、田尻氏の社内作りや外の社会に対する対応策と急激に変わった田尻氏の変化に社員がついていけない葛藤などが書かれてます。
今でもそうですが、社内にフィギュアなどの私物置ける職場、現場、音楽聴きながら作業が許される職業なんてそうそう無いですからね。
この点について田尻氏なりの考えと対応が興味深いです。


デジタルゲームを作るための教科書が無かったから作った

「無ければ作ればいい」というわけで教科書を早い段階で作っているから驚きです。

新ゲームデザイン―TVゲーム制作のための発想法

中古ですら2万円越えてます。
1992年に出たゲームデザインの本。
1990年台はゲームデザインを解説した本はほとんど出ておらず、その中でもかなり初期のころに出てる本です。
「ゲームデザインの教科書が無いから作った」とゲームフリーク本で語られてます。
発行当時はまさかこんなに値上がるとは思ってなくて買っときゃよかった…
ものすごく読みたいです。
後悔しまくりなうってやつですよ。
きっとゼビウス1000万点本が出た時もそんな感じだったのでしょう。


ゲームフリーク本、すごいすごいしか感想を述べてないのですが見どころがおおすぎて全ページが面白かったです。
ゲームの作り方とかそういう話題は全く載っておらず田尻氏の人生ばっかり書いてありますが、この方とにかく「ゲームが本当に好きでゲームに対する姿勢が他のゲーマーと全く違う」んですよ。

ちょっと残念だったのが書籍を書いてるライターさんの思考と思わしきところが「そういう意味ではないのでは…」と思うところが若干あったところ。
監修は入ってると思いますが田尻さんが言いたいことはもう少し上のレベルの話なんじゃないかなーと思うところがちらほらありました(←上から目線のえらそうなこと書いてて自信無いけどそう思いました)

近年、ゲームフリーク=ポケモンみたいなイメージが定着してますが(実際公式サイト見てもそんな感じになってる)田尻氏だったらまた別の新しい面白い何かをユーザーに提供してくれるに違いないと思った一冊でした。
ソリティ馬とかどうなのかな?(遊んでない)


価格が値上がってますね…




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