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良い本なんですが翻訳が正しくないところが少しあるので「この本を全部信じてしまうのはちょっとダメ」となってしまうのが本当におしいかなと。
任天堂に関する俗説のひとつはこの本に沢山書いてありました。悪く言えば「いいだしっぺ」
ライバル企業の事はかなーり適当に書いてあります。
本当に適当に書いてあるなので流石海外本というか…
■ニンテンドー・イン・アメリカ: 世界を制した驚異の創造力

任天堂の海外事情とファミコン前の任天堂の歴史がメインの本です。
ファミコン以降の歴史についてはあっさり(テキトー)でした。
任天堂“驚き”を生む方程式(感想は過去ログ参照)が正史本ならこちらは暴露本といえるかもしれません。
昔の任天堂はかなりずるい商売もやっていたのでその点についても書いてあります。
宮本茂(マリオを作った人)が40歳近くになるまで不健康だったとか書いてあるのはこの本だけかな?
(その後、健康オタクになってwii-Fitが生まれた理由が「任天堂“驚き”を生む方程式」に書いてあります)

以下、気になったところなど。
詳細が気になる人は本をどうぞ。アマゾン中古ならお安い。

任天堂=運を天に任せる、の意味

マリオの名前の由来=この話題は色々な説が流れていますが公式サイトに倉庫のおじさんの名前から、と書いてあります。
マリオという名称が決まる前は「ジャンプマン」(仮)と呼ばれていたそうです。


「マリオのデビュー作であるドンキーコングは元々ポパイの二次創作だったが版権が取れなかったのでキャラクターを変更した」という話は有名ですがその先の話は知らなかったw
・「ドンキーコング」は『キングコング』のキャラクターを不正利用している、と言われてしまう
・裁判沙汰
・結果は任天堂の圧勝
解決するのに数年かかっていたのでかなりの大問題になっていた模様。

裁判ざたになった任天堂ですがそれを助けた弁護士の一人「カービィ」という方が大活躍したそうで「星のカービィ」の元ネタの噂のひとつになっています。
(ちなみにこれが本当かどうかは現在もわかっていないので書籍を信じないように…)

アタリショック=1983年から1985年にかけての北米家庭用ゲーム市場の崩壊
実はこのころにファミコンが日本で発売(1983年)してるわけですが、その時代の話題が沢山書いてありました。
任天堂がFC~SFCまでソフトメーカーに様々な制限をかけていたのはアタリショックを恐れていたから、ということが書いてあります。

セガハードとの戦い、ソニーハードとの戦いの話題も書いてありますが、いくらなんでもライバル会社のことを適当にけなしすぎです。
PSのことを「コピー複製があふれるハード」とけなしつつもマジコンの話題にふれもしないとはどういうことw

ビデオゲームに7つの世代

第一世代=ポン
第二世代=アタリ2600
第三世代=ファミコン
第四世代=スーパーファミコン
第五世代=プレイステーション
第六世代=プレイステーション2
第七世代=xbox 360


…おそらく第七世代は海外事情も含めてのことだと思われる。
(wiiは入ってません)


色々と適当なところが目立つというか。
(ハル研究所の訳し方も途中から「ハル」だけになってて、社名に詳しくない人は理解できないと思う)
悪くない本なのですが(特にアタリショック時代あたりは細かく書いてある)全部信じてしまうのだけはやめといたほうがいいんじゃないかなと思います。
※嘘だらけという意味では無い。

ファミコン時代前の昔の任天堂が知りたい方にオススメです。


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