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「遊んで思うこと2」と「作って思うこと2」は同時発売だったんですが自分は「作って思うこと」の方が面白かったです。電子版購入。
本の詳細

ゲームクリエイター桜井政博氏3年ぶりのコラム集が6月25日に2冊同時発売! 週刊ファミ通で連載中のコラムをまとめました
カラーページのサンプルがあります。
・ファミ通で隔週連載(今回から毎週ではなく隔週になった)しているコラムをまとめたもの
・学生さんにもわかりやすく書かれている
・カラーページ=1974年~2014年の桜井さんが遊んだゲームのピックアップ集
(一部は桜井さんのコメント付き)
・今回も「ふりかえって思うこと」(あとがき)は各コラムに1つずつ全部にある(単行本限定)
ゲームを作って思うこと、ゲームを遊んで思うことのアーカイブ
過去の本ですが一部がwebで読めます。購入検討をしている人はどうぞ。

あくまで「桜井氏はゲームを作ってこう考えた」という本でファミ通連載で幅広い年齢層に理解しやすく書かれている本なのでゲームデザインがうんたらかんたらといった内容は細かくは触れてません。
学生さんにもオススメです。

個人的に面白かった話題


■カラーページ
大乱闘スマッシュブラザーズfor 3DS/wiiUの資料。
一番最初の企画書の一部がのってます。
出演するファイターはこの時点で全部決まってるそうです。
各ファイターの仕様ページがかなり細かいところまで全部書いてあります。


▲この動画のムービープロットもあります。
かなり細かく書いてあるので読んだあとに何度も動画を見直してしまうことまちがいなし。

「作って思うこと2」は新・光神話パルテナの鏡と大乱闘スマッシュブラザーズfor 3DS/wiiUの話題がとにかく多いです。
そしてPRESS SRART(ゲームオーケストライベント)が継続困難な話題も。
桜井氏が愚痴っぽい内容をコラムに書いているのはこれが初めてな気が。

■悪魔の釜
>ゲームは、みずから感じる難しさがほどよいときがもっとも面白くなります。
"ゲーム性"が生じるのはそこからです。
(略)
>難易度を下げるかどうか聞いてくるゲームもありますが、「オマエはヘタだ」と言われているようで

「3回ミスすると難易度を変更しますか?」みたいなシステムが入ってるゲームは自分も少し抵抗があるなぁ。
あと裏でこっそりユーザーが気がつかないように難易度を下げてしまうゲームもありますがこれもカンベンして欲しいです。

■ゲーム単体より使えるもの

新・光神話パルテナの鏡に付属していた3DS専用スタンドの話題。
角度がゲーム向け調整になってるしvitaにもPSPにも使えるので滅茶苦茶オススメです(感想記事はこちら
軽い、折りたためる、角度がゲーム向け(桜井氏調整)、充電器が常時させるように穴が開いてる、安い、といいことづくめ。
自分はvitaを机の上においてる時はいつもこのスタンドに置きっぱなしです。
某辛口ゲームプログラマー氏もお墨付きを出していた一品。

■読者の手紙から
Qゲームの発売日に、サウンドドラックも発売されることが多い気がします。その日に気に入った曲が見つかるとは思いません。
飛び込んで「この曲いいな」と思えるのではないでしょうか。なぜ同じ日に発売するのですか?

これ自分もすげー気になるんですけど…(大人の事情は置いといて)
作曲家の信者でも「全曲が全部好き」っていうのは絶対に無いですよ。
特にゲームの曲はゲームを遊びつつ聞いてこそのBGMなので。
桜井氏はもう少し踏み込んでいて「曲名から展開などがネタバレしてしまう」ことに気をつけているなどのお答えが書いてありました。

Q海外のゲームを遊んで、翻訳に違和感を覚えることがあります(略)
桜井氏いわく「まだ恵まれてる」方らしいです。ええー…
翻訳してくれるだけでありがたいのはわかるんですが自分は中途半端な翻訳で日本語版出すくらいなら出さないでくれ派かなぁ。
でもストーリー重視ではないゲームなら中途半端な和訳でもいいのでどんどん出して欲しい。
日本語は英数字じゃないので文字数多くなるし改行問題などもあるので完璧な翻訳が難しいんだろうなぁ。

■ゲームのシナリオはふつうのお話じゃない
>(略)とくに敵と戦うゲームのシナリオは、基本的に主人公視点であることと、敵に"常勝"することが求められます。
(略)
>ゲームのシナリオは、ゲームの内容、遊びに合ってこそ。これを利用し、ほかのメディアにないお話が展開できるのが理想ですね。

今は殆ど見かけなくなりましたがPS1時代は作家さんがストーリーを書いたゲームを売りにしてるRPG作品がそこそこありましたが内容は微妙な作品が多かったです。
自分が「ゲームシナリオと書籍のシナリオは違う」と理解したのはこの頃でしたがその後さらにゲームデザイン本などを読んで「ゲームシナリオって書籍のシナリオとぜんぜんちゃうやんけ!」と学ぶのであった。

■最後の試練
スマブラ3DS版のデバッグ真っ最中に書かれたデバッグの話。
単行本収録の「ふり返って思うこと」に書いてありますがスマブラのリーク情報は海外のデバッグ関係からもれたみたいですね。
最近は昔ほど日本でのリークは無くなりましたが海外からのリーク情報はいまだに減ってない気が…

■お答えします
スマブラが無事に発売されたのでユーザーが気になるところを桜井氏がお答えしている回。
>拡張スライドパッドに対応させるには、CPUに負担がかかる
な、なんだってぇええええ?!!!!この本で一番驚きました。
New3DSだとCPUパワーが増えてるので対応できたとのこと。


今回も大変面白い本でした。
スマブラforか新・パルテナを遊んでいる人はなお楽しめる一冊です。

桜井政博のゲームを作って思うこと2 (ファミ通Books) Kindle版
桜井政博のゲームを作って思うこと2 (ファミ通Books)BOOK☆WALKER版

■このシリーズのオススメ順番
以下のリストが古い場合があるため最新情報はゲーム関連書籍オススメランキング
桜井政博のゲームを作って思うこと2
桜井政博のゲームを遊んで思うこと2
桜井政博のゲームを作って思うこと
桜井政博のゲームを作って思うことDX
桜井政博のゲームについて思うことX
桜井政博のゲームについて思うこと 2 Think about the Video Games
■以下からは「オススメ」に分類
桜井政博のゲームを遊んで思うこと
桜井政博のゲームについて思うこと Think about the Video Games
最初に出た本。

ゲームを作って思うこと、ゲームを遊んで思うことのアーカイブ(ファミ通)
過去の本ですが一部がwebで読めます。



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