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「シェア、RTしたい!」その心理はどこから?タイトル通りの本。
心理学の本ではない。あとバズらせるやり方本でもないのでそこは注意。
以下気になった点など

・かつては、「特別なイベントの記録」であった写真や動画は、いまや「感情や状況を人と共有するコミュニケーションの道具」になっている。
いま世界で最も写真をストックしているのはFacebookで、既に数千億枚に達していると言われている

・ハロウィン
非日常の空間や、非日常の「私(たち)」を残すことが誰でも手軽にできるようになった
それをシェアすることで、SNS映えする(いいね!が沢山もらえる)ようなポストを投稿できるようになった
・祭りという一つの「言い訳できる機会」
「写真が撮れないならコスプレやパーティーをする意味がない」(10代女子)
原宿可愛研のハロウィンに関する調査で70%もの10代女子から得られた回答
「SNSでシェアするまでがイベントです」

×「思い出に写真を撮る」
○「写真映えする思い出を作る」(それをSNSで人に見せたい)
※SNS映えを意識して消費行動を行う
シェアしたもの・ことが私たち一人ひとりのアイデンティティを構成している

現在はキーボードで文字を打つ代わりに、カメラを向けて目の前の現象を切り取り、記録し、加工して遊びながら、シェアするようになっている

・関節自慢
=ドライブの途中で撮ったきれいな写真です→端っこをよくみると高級車にのっているのをほのめかし
レストランで食事をしているシーン→見きれながら彼氏と一緒に食事をしているアピール
自慢はそれが承認されることによってこそ中毒的な快楽を生む
その快楽は私たち一人ひとりのアイデンティティを刺激する

・シェアすることがなければそれは起きてないに等しい
何を買ったのか、何を持っているのかというよりもはるかに、自分はどんな体験をしたのかということの方が、自分がどんな人間であるかを説明するようになっている
モノよりもコトが(体験)こそが自分のアイデンティティを規定する

・インスタグラム
ハッシュタグで「関心でつながる」
ロケーションタグで「場所でつながる」
メンションで「人でつながる」

・消えるからこそ盛り上がる
(投稿後1日経過すると自動的に消えるサービスについて)
写真や動画も「ストック」ではなく「瞬間のシェア」へ

自分が発信したものはいつでもエディットできるという感覚に慣れた世代
(修正ができないから電話が苦手)
・動画サイトの投げ銭→視聴者にとっては「嬉しい」を超えて「認められた」という承認欲求

・現代では情報は潤沢材となっている→「人」をフィルターとして情報を選別している
・スクショ保存が約3割
・スクショでシェア18.1%
・リンクコピーでシェア11.3%
・直接話して教える11.7%
(このソースはどこ????
ただ昔はテキスト保存が主流だったのが今はスクショ保存になってるのは確か)

・「タグる(タグ検索)>ググる」が成り立つ
(現地の最新の情報を検索したいときはSNSでタグやキーワード検索したりする。
webページでは更新が遅い時代)

■バズるコンテンツとは
・ジョーナ・バーガーが「STEPPS」というキーワードを提起
S=ソーシャル・カレンシー(他人に自慢できること)
T=トリガー(思い出しやすいきっかけ)
E=エモーション(感情、強い意外性)
P=パブリック(人目に触れる)
P=プラクティカルバリュー(実用的な価値)
S=ストーリー(物語)

多分この本かな?

いいね!は画面をタップするだけでよい最も手軽な承認装置



と、言うわけで近年のSNSの状況をまとめている本でした。
個人的に面白かったのがプリクラ→スマホで写真で撮って「盛る」の話題。
今の10代は「加工」というより写真をとったら短時間ですぐに「盛る」のが大事なんだとか。
直前に読んだネットで「女性」に売る(感想リンク)「炎上」と「拡散」の考現学(感想リンク)とあわせて面白かったです。




紙版


kindle版
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