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原案=みつみ美里、甘露 樹(アクアプラス)、漫画=若木民喜の「エロゲー時代」を極力わかりやすく、原案者2名の体験談も交えつつの半実話漫画(同人誌版のリメイク版)
ストーリー漫画としても読めるような構成になっており非常にわかりやすくて面白かったです。
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主題材が「エロゲー」ですが美少女ゲームの話題、ゲームハード(1巻はPC時代)、当時の世間状況もフォローがちゃんと入っている半架空ストーリー作品。
1巻は絵が得意な主人公の上原メイ子ちゃんがエロゲメーカーに就職するまでが書かれています。

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▲ストーリーが日本のPCゲーム初期の初期時代から始まる
PCのディスクが5枚組とかそういう時代の話からスタート。
この時代にゲームを遊んでいた世代は今は40代後半以降になるのでそういう人にはとても向いてる本ですが漫画としても読めるようになっており事前知識無しで誰が読んでも読みやすくわかりやすいです。
レゲー系の本だとどうしても「おっさん向け」と紹介してしまう本が多いんですがこの本はゲームが好きで昔のゲーム時代に興味がある人なら誰にでもオススメできます。

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▲漫画の内容の4割くらいは昔の技術の解説編です。
本格的な技術内容は一切書いてないものの、簡単な仕組みは説明してくれるのでそこがとても面白い。

主人公の上原メイ子ちゃんのバイト先がエロゲメーカーなので「一応」エロイ話も出てきますが18禁的な内容は一切ないので安心設計。
メイ子ちゃんは「エロイのは描きたくない!」とのことでその妥協策とか面白かったです。
確かに当時は「女性作画は絵が綺麗だけどエロくない」とか散々言われてた気がする。


商業版は同人誌版からの修正と新規加筆エピソードを含めて収録。
みつみ美里・甘露樹(アクアプラス)描き下ろしの水着口絵イラスト。
アリスソフトのMIN-NARAKEN氏のインタビュー
の3つが大きな変更点だそうです。
MIN-NARAKENは昔から芸大卒っぽい絵を描くなぁと思ってたけどやっぱり。
この人の絵柄は特徴がありすぎて現在でも見ればすぐわかる絵なのがすごいなぁ…
インタビューは線が細すぎて大変だった話が面白かったです。

追記)アリスソフトのMIN-NARAKENが描く美少女絵は、なぜ色あせないのか? 『神のみ』若木民喜が訊く、『闘神都市』『鬼畜王ランス』を手がけた神絵師のこだわりとは(電ファミニコゲーマー)
>紙幅の都合上、残念ながら取材内容の5分の1程度しか掲載できていなかったのだが、今回電ファミニコゲーマーにてそのインタビュー内容の全文を掲載させていただくことになった。
というわけで電ファミの記事にインタビュー全文が掲載されています。ありがてぇ!!


■美少女ゲーム業界コラム(おまけ)ページ
年代別に統計が出ており1994年で美少女ゲーム発売タイトル数が約204本(うちAVGが107本)
個人的にもっと出ていたイメージがあったんですがそんなことはなかった。でも多い!!!!
ちなみに初代プレイステーション発売日が1994年12月3日です。

1990年代のエロゲ業界はよかったんですが以降が色々あって大変な時代になっていったのでいずれ16ビットセンセーションで描かれると思うので楽しみにしています。
あと今のアクアプラス/リーフはうたわれるものシリーズがヒットしていて一般向けになっているので(リーフ公式サイト見に行ったらToHeart2AD以降新作が出ていなかった…)この辺の転機の話も楽しみです。


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