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著者はシューティングゲーのハイスコアラーで全国一位、eスポ大会主催、TV出演などされている方です。この本はページ半分が様々な業種の人のインタビューで面白かったです。
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■eスポーツとは何か

eスポーツ=エレクトロニック・スポーツ(electronic sports)の略
電子機器を用いて行う娯楽、競技、スポーツ全般を指す言葉。
EVO大会のことをeスポというわけではないので注意。
eスポの歴史につてはjesu(一般社団法人日本eスポーツ連合)の「eスポーツとは」ページに簡単に掲載されています

eスポだけの大雑把な歴史表ならこれ↑で十分です。

■選手が身体を動かさないのにeスポは"スポーツ"枠なの?

ポイントは「競技」であって身体を動かすかどうかだけではスポーツの判断基準にはならない模様。
スポーツという概念から考える必要がある。
軽く検索してみるだけでも佐川スポーツ財団の「スポーツとは何か」など色々なページが出てくるので興味がある人はグーグル先生に聞いてみよう。


■本の感想やメモなど

この本は半分以上がインタビューで構成されおり、どちらかというとこれがメインな本でした。
インタビュー先の業種が幅広く業種別に様々な視点からのインタビューが読めるのが非常に面白いです。
企業のゲームメディアでもその業種の人にはなかなかインタビューしない…という人まで掲載されています◎
発行日が2020年10月なのでインタビューにはコロナ渦に関しての話題も少し入ってます。
本のサブタイトルが「~eスポーツxビジネスの現場からお伝えします~」でタイトルどおり。
eスポの概念とか市場形成などは軽くは掲載されているものの詳しく載っていないのでそこは注意。
eスポ関連の本の中なら2~3冊目くらいに読むと丁度いい本だと思います。
(自分は一番最初に読みました)

・eスポーツタイトル別ライブ視聴者時間TOP10(2019年)
1位:リーグオブレジェンド
2位:カウンターストライク
3位:ドクター・ツー
4位:オーバーウォッチ
5位:ハースストーン
…以下詳細の数値などは書籍参考。

海外ではLoLがぶっちぎりでダントツ人気ですが日本のゲームをしない一般人(=配信を視聴するだけの人種)にはタイトルすら知られてないかもしれない。
日本のゲーム系メディア(ファミ通電撃4gamerなど)は大会結果の記事は掲載されるのでゲーマーならタイトルだけでも聞いたことがある人は多いでしょう。
過去に日本でも優勝者が出たことがあります。
「あれ?PUBGは?フォートナイトは?5位にも入ってないの?」と思った人は書籍やグーグル先生に聞いてみましょう。
※このランキングは視聴者数結果であり需要のことです
(賞金ランキングや大会数ランキングではありません)


JeSUでの公認しているタイトル(公式ページ)
※認定はされてないけどスプラトゥーン、スマブラなど大規模な大会も存在する。

余談ですがテトリスはプロライセンスとして認定されていないため(※大会は存在する)テトリスのプロになれないためぷよぷよのプロをやってる選手が数名います。


・eスポの市場
2017年以降の市場規模がうなぎのぼり。
先行していた世界(海外)市場ですらも成長率前年比10%以上。
日本のeスポ市場規模は2019年以降前年比+25%前後を維持しています。
日本だけで見ると上昇し続け2023年には2018年の2倍の見込み。
企業が参入するなら今しかないね!…ただし、日本のeスポ市場は一度失敗をしており初期時に撤退したスポンサーも多い。
この本ではこの件についても少しだけ触れられています。

・eスポの起源は2017年頃アメリカでのFPSゲー"Quake(クエイク)"
→優勝賞品が高級スポーツカーのフェラーリ

・プロ野球チームの運営費が年20億、ゲームチーム運用費は年2億円程度ですむ
→企業にとってはeスポーツは投資対効果が抜群
投資家や経営者視点。非常に興味深い。そこと金額比較するのか~~~っていう。


・eスポーツプレイヤーの収入ランキング(2019年)
1位Ninjya 1700万ドル(日本円18.7億)
※収入ランキングであり賞金額ランキングではない
(配信、グッズ収益、メディア媒体などでも稼いでいるということ)

NinjyaはTwitch知ってる人なら知らん人おらんやろ…っていうくらい世界的に有名ですがTwitchの需要が低めの日本にとっては「日本人ではないのになんで"ニンジャ"名義なの?」で覚えてる人のほうが多いと思う。

獲得賞金学トップ(2019年)も掲載されており約3億でゲームはDota2。
Dota2は賞金額が一番多い大会になっておりこの優勝賞金の資金のからくりがあるんですが企業のゲームメディアがソース付きでちゃんとまとめた解説記事を出してくれないかな!頼むよ!!!!



■様々な業種のインタビュー

普段ゲームメディア媒体に出てこない業種の方のインタビュー。
全てではないが個人的に面白かった方のを一部抜粋メモ。

・中村伊知哉→整備と教育
政策学者。日本のeスポ市場の基盤創りしたり業界を調査したり研究したりまとめたり日本政治xゲーム会社の間をまとめたりとゲーム会社代表とはちょっと違うけど偉いポジションの人です。
こういう人達の努力が沢山あり日本でも規模が大きいeスポが開催できるようになりつつあります。

・日テレ→テレビ局の中でプロチームを持つのは現在日本テレビのみ



・たぬかな選手(日本初2番目の女性プロゲーマー)
「プロツアー」の全世界各国の大会があるそうでこの話題が面白かったです。
木曜日夜に日本を出る→土日に試合→月曜日に戻ってくる、というハードスケジュールの話とか。
個人的にたぬかな選手は好成績を残し続けており他の女性選手より頭ひとつ抜けてるイメージがあります。結果が酷くてもだいたい10位以内には入ってくることが多い。
初期の頃は「女性だから」で周りから色々言われることもあったそうですがその件に関しても的確に解答されています…が、その次のページの倉持由香のインタビューがこの辺を隠すことなくめちゃくちゃ書いてあって草。

・倉持由香(グラビアアイドル、ふ~ど選手の嫁)
「(女性選手が叩かれるので)過度なプレイヤー叩きはどうにかしたい」とはっきり言ってるのがこの人。
グラビアアイドル(可愛い、美人)が代表してここまではっきり言いまくるのもすごい時代だなと。
ただ近年だとそういう風習も昔よりは減ってきてるのでいい傾向だと思います。
ふ~ど選手のゲーム配信にちょくちょく出てきては仲良い夫婦姿が見れますよ。
お互いゲームプレイに対して発言が容赦ない(笑)

・一般社団法人日本野球機構(日本プロ野球を運営する組織)
実はプロ野球業界もeスポに参入していたというインタビュー記事。
>今のプロ野球はファン層が30~40代が多く高齢化してきている→観客動員としてはファン数は減ってきているという民間企業調査結果

・ゼビオグループ(スポーツ用品、スポーツ全般事業)
埼玉県ららぽーと新三郷にeスポーツ専用ブースがオープンしたそうな。
普通のスポーツ用品店に大型モニタが置いてあるらしい。

・徳島県
「マチ★アソビ」xeスポーツの始まりから。
地デジ対応のために総務省の補助金を使って県内全域のブロードバンド環境を整備→ICT企業の勧誘やeスポの取り組みにも使われている。
現在のeスポは高校生部門、福祉部門、高齢者部門など幅広く行われている。

・株式会社ワンライフ→障がい者用eスポの話題

・さいたま市民シルバーeスポーツ協会→シルバー部門
スペースインベーダー世代の選手になるので話がレトロゲーで懐かしい。
囲碁・将棋・麻雀に変わる高齢者の娯楽として認知されていきたい。


他の人のインタビュー記事もとても興味深かったです。

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▲eスポーツ業界をとりまく図
市場が広がっていくと関わってくる業種も増えてくるんだなと。
現時点ですでに高齢部門があることに驚いたけどいずれは将棋や囲碁のようにガチ大会が開かれて配信や放送される日が来るくらいのスポーツになってるかもしれない…と未来が楽しみなeスポ業界の本でした。





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